2017年06月25日
二回忌以降の法要を行うという時点で、物忌みは既に明けています。初めて一回忌の法要を行うのであれば、法要を行う日にちには喪が明けるという意味です。「一回忌以降は葬儀場ではなく家族葬でしめやかに行う」というのも、形式としてはもちろん許されます。
神罰に触れることもありません。むしろ、社葬ではなく、家族葬の場合、毎年の法事が足枷になり「親戚に顔を合わせたくない」「もうこりごりだ、疲れた」「今年もお金を支払ってやらなければいけない」と感じる場合は、生活費を削ってまで、四角四面に実行する必要はありません。
なんせ、相手は一年以上前に亡くなった人間です。仰々しく親戚を毎年集めるのではなく、命日には思い出して、家族がお線香をあげる程度で十分です。世の中には「故人を思い出すことすらしない」という家庭もあるわけですから。
死んだ人間の気持ちは「もっと名前を呼んでほしい」かもしれませんし「淋しいから道連れにして一緒に連れて行ってしまいたい」かもしれません。ですが、相手はもう亡くなった人間です。家族への毎年の法事が一年に一度のメインイベントになり、死んだ人間に時間やお金を取られるのは本末転倒というもの。
家事や仕事や趣味や休息、自分自身を犠牲にしてまで、死んだ人間の傍に寄り添い続ける必要はありません。もちろん引っ越しの必要もなく、ずっと家族と同居していた人は、そのまま自宅で死者を偲び続けてももちろんかまいません。
さて、頭を悩ませるのが、生前家族仲が悪かった家庭です。顔を合わせたくない家族や親戚に、葬祭場に呼ばれたらしぶしぶでも毎年喪服を着て出かけなければいけないのでしょうか。また、主催をする側も、もう面倒くさくて二度と主催したくないのに、毎年義理で親戚をもてなさなければいけないのでしょうか。
この場合も「今年は斎場ではなく、実家の敷地内にて家族葬を行います」でかわすことができます。親族で事前相談を行い、一回忌以降は家族葬で行う旨を、一回忌の日時の一ヶ月前に、頼れる親戚の家宛てに手紙で贈る程度でかまいません。
呼ばれる側も「形式ばったことはもうナシにしたい」のであれば、仕事や育児を理由に出席を断っても構いません。
● 参考サイト
葬儀をお考え中の方必見の葬儀ホールOFFICIALWEBサイト
http://www.sogihall.org/
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